『悪魔と夜ふかし』は、1970年代の深夜バラエティ番組の生放送中に巻き起こる超常現象を描いたホラー映画です。モキュメンタリー形式を取り入れ、リアルな映像演出が特徴となっています。
視聴率低迷に悩む司会者が番組を成功させるためにオカルト要素を取り入れた結果、想定外の出来事が次々と発生。スタジオの観客や出演者が恐怖に巻き込まれていく様子が、レトロな映像美とともに描かれています。
本作はホラー映画としての怖さだけでなく、当時のテレビ業界の過激な競争や、視聴率至上主義の危険性を浮き彫りにしている点も見どころです。実際に起こった放送事故のようなリアルな演出が、観る者の緊張感を高めます。
70年代のオカルトブームを背景にした独特の世界観と、エンタメ性のあるストーリーが融合した『悪魔と夜ふかし』。本記事では、視聴者の評価や感想をレビューし、本作の魅力を徹底解説します。
<悪魔と夜ふかし 予告編>
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『悪魔と夜ふかし』みんなの感想・評価・レビュー
評価・感想レビュー元サイト:映画.com
評判が良い点
70年代のテレビ番組の雰囲気がリアルに再現されている
本作では、1970年代の深夜バラエティ番組の空気感を細部までこだわって再現しています。映像は当時のスタンダードサイズのアスペクト比で撮影され、画質もレトロな雰囲気を演出。画面のノイズや色合い、照明の使い方などが、まるで実際にその時代の放送を見ているかのような感覚を生み出しています。
また、番組内の演出や小道具にも徹底したこだわりが見られます。司会者の華やかなスーツや独特の話し方、生バンドの演奏、出演者の服装や髪型など、70年代のテレビ業界の雰囲気を忠実に再現。さらに、トークショーの進行形式や観客のリアクション、CMを挟む演出まで、リアリティを追求した作りとなっています。
これらの要素が相まって、当時のオカルトブームやテレビ文化を懐かしみながら楽しめる作品となっており、70年代のテレビに親しみのある世代には特に響く仕上がりとなっています。
役者の演技が素晴らしく、特にリリー役が圧巻
本作のキャスト陣は、それぞれのキャラクターに深みを与える見事な演技を披露しています。特にリリー役のイングリット・トレリは、悪魔憑きの少女を演じるにあたり、恐怖と不気味さを見事に表現。通常時の無垢で儚げな佇まいから、悪魔が憑依した瞬間の豹変ぶりは圧巻で、視聴者に強烈なインパクトを与えます。
リリーが悪魔に取り憑かれた際の顔の変化や、不自然にぎこちない動きが際立ち、特殊メイクに頼らずとも圧倒的な存在感を放ちます。特に、カメラ越しに不気味な笑みを浮かべるシーンや、観客を睨みつける瞬間は、観る者を戦慄させるポイントの一つです。
また、司会者ジャックを演じるデヴィッド・ダストマルチャンも、視聴率を取るために悪魔と取引してしまう男の焦燥感や葛藤をリアルに体現。表情の変化や視線の動きによって、物語の奥行きをより引き立てています。
ホラー映画において役者の演技は作品の怖さを左右する重要な要素ですが、本作では演技力の高いキャスト陣が揃っているため、観る者の没入感を一層高めています。
モキュメンタリー形式が臨場感を高めている
映画の大きな特徴は、モキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)形式を採用している点です。この手法により、あたかも実際に存在したテレビ番組のアーカイブ映像を見ているような錯覚に陥ります。
1970年代の深夜バラエティ番組という設定をリアルに再現し、視聴者がその世界に入り込める作りになっています。番組の生放送という体裁で進行するため、カメラの切り替えや出演者のリアクションが自然に演出され、観客もその場にいるかのような感覚を味わえます。
また、番組のCM中には舞台裏の映像がモノクロで挿入される工夫がされており、番組と現実の境界が曖昧になりながらも、臨場感がより高まる要因となっています。こうしたリアリティの追求により、視聴者は「これが本当に放送されたものなのでは?」という疑念を抱かせるほどの没入感を体験できます。
この独自の手法が、本作をただのホラー映画ではなく、ドキュメンタリーを観ているかのような不気味な感覚を生み出し、緊張感を高めています。
ホラーとコメディのバランスが絶妙
この映画の特徴の一つに、ホラーとコメディの絶妙なバランスがあります。70年代のバラエティ番組の再現により、番組の軽快な雰囲気が醸し出される一方で、突如として恐怖の展開が訪れるため、観客は不安と緊張感を抱きながらも思わず笑ってしまう瞬間があります。
例えば、霊能力者が突然黒い液体を吐き出すシーンや、悪魔憑きのリリーが催眠術を受けるシーンでは、予想外の事態が次々と発生し、登場人物たちがパニックに陥る様子がシュールに描かれています。また、視聴率を稼ぐために悪魔を生放送で紹介するという発想自体がブラックユーモアを帯びており、状況が悪化していくほどに滑稽さが増していきます。
こうした要素により、単なるホラー映画ではなく、エンターテイメント性の高い作品となっています。ホラーが苦手な人でも楽しめる要素があるため、幅広い層におすすめできる仕上がりになっています。
評判が良くない点
期待したほどの盛り上がりがないと感じる人も
一部の観客からは、物語が終盤に向かって大きな盛り上がりを見せることなく淡々と進行する点に対して不満の声が上がっています。70年代のテレビ番組を忠実に再現することに重点を置いたためか、演出が抑えめで、ホラーとしての驚きや恐怖感が足りないと感じる人もいるようです。
特に、悪魔憑きや超常現象が起こる場面でも過度な演出はなく、視聴者によっては期待していたようなパニック映画のような盛り上がりに欠ける印象を受けることがあります。また、番組内の出来事がゆっくりと進行し、クライマックスでの衝撃的な展開がやや物足りなく感じられるという意見もありました。
そのため、派手なホラー演出やスピード感のある展開を求めていた人にとっては、やや静かで落ち着いたトーンの作品に感じられたのかもしれません。
ストーリーの展開が予想の範囲内で意外性に欠ける
一部の視聴者からは、物語の展開が比較的予測しやすく、意外性に欠けると感じる声が上がっています。1970年代のテレビ番組を忠実に再現した点は評価されるものの、ホラー映画としての斬新なプロットや驚きのある展開を期待していた人にとっては、想定の範囲を超えるサプライズが少なかったかもしれません。
特に、悪魔憑きの少女リリーの変貌や、司会者ジャックの運命はある程度予測できるものであり、ホラー映画特有のどんでん返しを求めていた観客にとっては物足りなさを感じる部分もあったようです。また、視聴率を求めるあまり悪魔に手を出してしまうジャックの行動も、ある種の典型的なストーリーとして映ることがありました。
それでも、70年代のテレビ番組という独自の舞台設定や、細部にわたるリアルな演出が物語を支えており、視覚的な楽しさや雰囲気作りにおいては十分に魅力を感じる作品となっています。
『悪魔と夜ふかし』はこんな人におすすめ
70年代のレトロな雰囲気の映画が好きな人
1970年代の映像美や文化を再現した作品が好きな人には特におすすめです。映画の撮影手法は、当時のテレビ番組の画質やカメラワークを忠実に再現しており、レトロな雰囲気を存分に味わえます。
セットデザインや衣装、ヘアスタイルに至るまで、時代考証がしっかりとなされているため、まるで1970年代の深夜番組を実際に観ているかのような錯覚に陥るでしょう。また、番組の進行や演出方法も当時のスタイルに則っており、懐かしさと新しさを同時に楽しめる作りになっています。
70年代のホラーやオカルト番組が持っていた独特の空気感が好きな人にとっては、リアルな再現度とともに、時代のノスタルジーを感じられる作品です。
モキュメンタリー形式のホラー映画に興味がある人
モキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)形式の作品に興味がある人には特におすすめです。実際のテレビ番組の映像を模倣しながら、超常現象が次第に現実へと侵食していく様子が巧みに描かれています。
番組の進行や出演者のリアクションが非常に自然で、ドキュメンタリー風の手法が物語のリアリティを高めています。特に、番組の舞台裏映像がモノクロで挿入される演出が、現実と虚構の境界線を曖昧にし、観る者を混乱させる効果を生んでいます。
また、番組が進行するにつれて異変が徐々にエスカレートしていく構成が、リアルタイムで恐怖を増幅させる仕掛けとなっています。ホラー映画としての没入感が強く、リアリティを重視した作品を好む人には最適な一本といえるでしょう。
怖すぎないホラーを楽しみたい人
強烈な恐怖表現が苦手な人でも安心して観られるホラー映画を探しているなら、この作品は最適です。全体の雰囲気は不気味でありながら、突然のジャンプスケアや過激なゴア表現は控えめにされています。
特に、1970年代のテレビ番組の雰囲気を再現することに重点を置いているため、恐怖演出が過剰になりすぎず、あくまでストーリーの流れの中でじわじわと不穏さが増していく仕組みになっています。また、コメディ要素も適度に含まれているため、極端に暗く重いトーンにはならず、最後まで楽しみながら観ることができます。
ホラー初心者や、怖いものは好きだけどあまりに強烈な描写は避けたいという人にはちょうどいいバランスの作品といえるでしょう。
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『悪魔と夜ふかし』作品情報
解説・あらすじ
テレビ番組の生放送中に起きた怪異を、ファウンドフッテージ形式で描いたオーストラリア製ホラー。
1977年、ハロウィンの夜。放送局UBCの深夜のトークバラエティ番組「ナイト・オウルズ」の司会者ジャックは、生放送のオカルトライブショーで人気低迷を打開しようとしていた。霊聴やポルターガイストなど怪しげな超常現象が次々と披露されるなか、この日のメインゲストとして、ルポルタージュ「悪魔との対話」の著者の著者ジューン博士と本のモデルとなった悪魔憑きの少女リリーが登場。視聴率獲得のためには手段を選ばないジャックは、テレビ史上初となる“悪魔の生出演”を実現させようともくろむが、番組がクライマックスを迎えたとき思わぬ惨劇が起こる。
「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」のデビッド・ダストマルチャンが司会者ジャックを怪演。「モーガン・ブラザーズ」のコリン&キャメロン・ケアンズ兄弟監督が、1970〜80年代の名作ホラーへのオマージュを盛り込みながら、クールでレトロな映像とリアルな演出で描き出す。2023年製作/93分/PG12/オーストラリア
原題または英題:Late Night with the Devil
配給:ギャガ
劇場公開日:2024年10月4日
みどころ
『悪魔と夜ふかし』の最大の魅力は、1970年代の深夜バラエティ番組の再現度の高さにあります。映像の質感や番組のセットデザイン、司会者やゲストの立ち振る舞いに至るまで、細部にこだわった演出が徹底されており、視聴者を一気に70年代の世界へと引き込みます。
また、モキュメンタリー形式を採用することで、実際に放送された映像を見ているかのようなリアルさが生まれ、物語の没入感をさらに高めています。生放送番組という設定のため、カメラワークやリアクションが自然に演出され、視聴者もその場の緊張感を体験できる作りになっています。
さらに、リリー役のイングリット・トレリの演技も大きな見どころの一つです。無垢な少女から悪魔憑きへと豹変する姿は、特殊メイクに頼らない圧巻の表現力で、多くの観客に強烈な印象を残しました。
視聴率を求めて危険な領域へ踏み込むテレビ業界の裏側や、エンターテイメントが暴走した結果の悲劇というテーマも興味深く、ホラーとしてだけでなく社会風刺としても楽しめる作品です。
まとめ
『悪魔と夜ふかし』は、1970年代のテレビ番組の空気感を再現しながら、ホラーとモキュメンタリーの要素を巧みに組み合わせた作品です。リアルな演出と独特の雰囲気が視聴者を引き込み、ホラー映画としてだけでなく、社会風刺的な側面も感じさせます。
特に、リリー役のイングリット・トレリの圧巻の演技や、視聴率至上主義が招いた悲劇を描いたストーリーが印象的で、観る者に強いインパクトを残します。一方で、物語の展開が予測しやすいと感じる人もおり、期待したほどの盛り上がりを感じなかったという意見もありました。
70年代の雰囲気やモキュメンタリー形式のホラーが好きな人、怖すぎないホラーを求める人には特におすすめの作品です。視聴率のために一線を越えてしまうメディアの姿勢や、人間の欲望が生む悲劇についても考えさせられる映画となっています。
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